大阪サンパウロ姉妹都市50周年=目指すは「阿吽の呼吸」の関係性=交流支える両市姉妹都市協会

吉川会長を囲む交流留学経験者ら

 大阪市とサンパウロ市が姉妹都市協定を結んだ翌年の1970年、両市民の相互理解と友好関係の深化を目的とする民間団体、大阪・サンパウロ姉妹都市協会が大阪市で発足した。
 同協会は両市民の交流のため、コリンチャンスジャパンと協力し「フットサル教室」を開催、ポルトガル語スピーチコンテストを開催し、優秀者をサンパウロ市へ短期研修させるなどの交流事業を行っている。

イビラプエラ公園の日本人移民慰霊碑を参拝した一行は、両市の友好を記念して桜の植樹が行った

 同協会の吉川秀隆会長は、理髪、歯科治療用椅子製造メーカーのタカラベルモント社の社長兼会長。1972年に同社がブラジルに進出したことをきっかけに協会の活動に参加した。「行政や経済交流の基礎となるのが市民同士の交流。大阪市民とサンパウロ市民は様々な点で感覚が近い。目指すは阿吽の呼吸の関係性。次の60周年に向けさらに交流事業を進めていきたい」と話す。
 一方のサンパウロ市でも両市民の関係深化のためにサンパウロ・大阪姉妹都市協会(高木ラウル会長)が組織され、日本語スピーチコンテストの優秀者を大阪市に留学させるなどの交流事業を行っている。「大阪プロモーションセミナー」には留学経験者も出席し、慶祝団との再会を喜ぶ一幕もあった。

ブラジルの人気漫画『モニカ』の作者マウリシオ・デ・ソウザ氏のスタジオを訪問した慶祝団一行。ソウザ氏は在日ブラジル人子弟向けの教育に役立つ漫画の出版もおこなっており、大阪市のブラジル人子弟教育に協力している