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史料館=田中慎二回顧展、7日から=同氏著「日系美術史」ポ語版も出版

展示会の案内ポスター

 画家でイラストレーター、コロニア史研究家の故田中慎二氏の一周忌を記念した回顧展「田中慎二 a liberdade de viver a arte em vários mundos」を、ブラジル日本移民史料館(山下リジア玲子運営委員長)は7日午後3時から聖市リベルダーデ区の文協ビル9階の同館内で開幕する。
 回顧展では、田中さんが長年にわたって描きためてきたスケッチ画、油絵、水彩画、イラスト、新聞の風刺画など100点以上が一度に展示される。同氏の作品を多数収録したカタログ(87ページ)も販売される。

来社した山下さん、久保さん

 案内に来社した山下運営委員長は、「田中さんの絵は、一定のスタイルにとらわれず、のびのびと自由な作風なのが特徴。実物を見て、それを感じてほしい」と来場を呼びかけた。
 サンパウロ人文科学研究所の久保ルシオさんも「日本の美大で基礎を身につけてきた人だからデッサンがすごい。普通の画家は一旦、世間で評判になったスタイルを作ると、以後それを変えなくなる。だけど慎二さんは何度もそれを変えてきた。のびやかさ、自由さがある。ぜひ実物を見て」と呼びかけた。

発売される『ブラジル日系美術史(ポ語)』の表紙

 当日会場では、同研究所が3年がかりで準備を進めてきた同氏の著作『ブラジル日系美術史』のポ語版『HISTÓRIA DA ARTE NIPO-BRASILEIRA』(翻訳=田中詩穂さん、富松マリア房子さん、松阪健児さん)の出版記念会も行われる。440ページ。
 当日は特別価格70レアルだが、それ以後は日系書店、全国の書店で78レにて販売される。会場では日本語版『ブラジル日系美術史』(2016、同研究所)と、同氏著『移民画家 半田知雄 その生涯』(2013、同研究所)も購入できる。
 田中慎二氏は1936年に福岡県に生まれ、55年に多摩美術大を中退し、ボリビアへ移住。60年からはパウリスタ新聞社に勤め、70年代からはフリーランスで絵画作品の制作、記念誌の執筆・編集に携わる。過去には『文協四十年史』、『文協50年史』、『援協四十年史』(サンパウロ日伯援護協会)を手がけた。昨年9月7日午後4時頃に病院で亡くなっていた。
 回顧展は12月8日まで開催。問い合わせは史料館(電話=11・3209・5465)まで。

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