東西南北

 10日、ドナルド・トランプ米国大統領がジョン・ボルトン大統領補佐官を更迭した。ボルトン氏と言えば、ジョージ・ブッシュ氏が大統領だった2001~08年当時から共和党政権のタカ派外交の参謀役として知られ、トランプ政権でも右腕的存在だった。ボルトン氏は昨年11月に、米国政府の要人としては最初にボルソナロ氏を訪れた人物で、同氏を自宅にまで迎えた大統領もご満悦だった。せっかく関係を築こうかとしている矢先での更迭となった。親トランプ派のボルソナロ氏としては、この人事交代は「問題なし」であろうが、後任の外交政策は、ブラジルにとって吉とでるか、凶と出るか。
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 10日夜から、全国的に郵便局のデモが勃発した。情報によると、郵便局に関わる36の労働組合が全て参加し、20州と連邦直轄区が参加するという大規模なもの。サンパウロ市でも、70%以上の職員が参加しているというから、市民生活にはかなりの影響が出そうだ。今回のデモの目的は、インフレ分を考慮した給与調整だけでなく、郵便局の民営化反対というから、長引きそうな気配だ。ただでさえ、配達に問題の多い郵便局だが、混乱は避けられないか。
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 ブラジリア時間の11日未明にロサンゼルスで行われたペルーとのサッカーの親善試合で、ブラジル代表(セレソン)が0―1で敗れた。コパ・アメリカで5―0、3―1と2度圧倒した相手である上、控え中心だったとはいえ、チッチ体制下での親善試合はほとんど負けなしなのに、これはどうしたことか。反省点を修正し、10月の親善試合に臨んでほしい。