《ブラジル教育省》打ち切った奨学金の一部復活=「解決策見つけた」と教育相

アブラアン・ウェイントラウビ教育相(Marcelo Camargo/Ag. Brasil)

 【既報関連】ブラジル教育省の管轄のハイレベル人材養成業務統括所(Capes)が、今月2日に大学院生や大学院卒業者向けの奨学金5613件の打ち切りを発表したが、11日にその決定を翻し、3182件の奨学金を認めると発表した。11、12日付現地紙、サイトが報じた。
 教育省は、経済相との折衝の末、財源を確保したとしている。今回認めると発表した3182件の奨学金を支払うため、今年の分として2250万レアル、来年の分として6億レアルが当てられる。
 11日の発表前までの2020年のCapesの予算は24億5千万レアルだったが、これにより、30億5千万レアルになる。
 アブラアン・ウェイントラウビ教育相は、「(2日の時点では)解決策がなかったため、打ち切りとしたが、解決策を見つけたので、打ち切り分の全体ではないが、一部を払うことにした。研究者たちはこれで研究を続けられる」と語った。同教育相は、財源については今月末までに、発表の予定とした。
 教育省は、奨学金は、7段階評価で5、6、7の評価の研究プログラムの支援金に向けられるとした。「社会に大きな利益の還元が見込まれる、高評価の研究者に限らせてもらった」と教育相も語っている。
 ただし、今年上半期に打ち切られていた6198件の奨学金と2日発表分をあわせ、8692件分の奨学金は差し止められたままだ。「上半期の分は皆、評価が低いか、使われ方が不透明だった」と教育相は語った。