《ブラジル・サッカー》神様ジーコ=古巣フラメンゴの好調に期待高める=「是非とも優勝を」と語る

今でもブラジル国内、特にフラメンゴファンには絶大な人気を誇るジーコ(Gilvan de Souza/Flamengo)

 ブラジル全国選手権で首位に立ち、リベルタドーレス杯でもベスト4に残っているリオの名門フラメンゴ。日本のサッカーファンにはジーコの古巣として有名だ。
 そんなフラメンゴも、リオ州選手権は別として、ブラジル国内規模の大会の優勝は、2013年のブラジル杯が最後だ。
 コリンチャンスを抑え、ブラジル国内最大人気チームとされるフラメンゴは、レアンドロやジュニオル、アンドラーデ、ヴィトル、アジーリオ、ジーコ、チッタ、ジュリオ・セーザル、アドリアーノなど、下部組織からトップの主力に成長し、一時代を築いた選手が多いが、今のチームは少し様子が違う。
 チームのレギュラー11人(GKジエゴ・アウベス、DFラフィーニャ、ロドリゴ・カイオ、パブロ・マリ、フィリペ・ルイス、MFウィリアン・アラン、ジェルソン、エベルトン・リベイロ、アラスカエタ、FWガビゴル、ブルーノ・エンリケ)の内、フラメンゴの育成チーム出身の選手はいない。今年、ローマから12億円以上の移籍金で獲得したMFジェルソンにいたっては、ライバルチームのフルミネンセ出身だ。
 フラメンゴファンにとっての“神様”ジーコは「チームのフロントはよくやっている。ヴィニシウス・ジュニオル(レアル)やルーカス・パケタ(ACミラン)などを放出して得た移籍金で、上手に補強した。経験のある選手も多い。優勝を願っている」と語った。
 ジーコがエースを務めていた時のフラメンゴは1981年に、11月23日にリベルタドーレス杯、12月6日にリオ州選手権、12月13日にトヨタカップを制覇し、「21日間で優勝3回」の偉業を成し遂げた。
 今年も、リベルタドーレス杯の決勝が11月23日、全国選手権の最終節が12月8日、クラブワールドカップ決勝が12月22日に予定されており、「38年ぶりの偉業よ、もう一度」と、ファンの熱気は高まっている。
 ジーコは好調なフラメンゴを率いるポルトガル人のジョルジ・ジェズース監督の手腕にも触れ、「彼は偉大な監督だと分かっていた。彼の率いるベンフィカの試合を解説したこともある。ポルトガルリーグでも、いつも良いチームをつくっていた。今の選手たちも監督の考えをよく理解し、パフォーマンスにつなげている。是非優勝してもらいたい」と語った。(25日付エスタード紙より)