慰霊祭で先人に祈り捧げる=靖国の英霊、ブラジル人戦死者らに

参列者ら

 靖国・ド・ブラジル(椎田セーザル敏郎会長)は「慰霊祭」を9月15日午前、ブラジル旧兵士協会で行った。約80人が参列して先人に祈りをささげた。
 慰霊祭では、日本の靖国神社にまつられている246万6千余柱の英霊、移民船の中で死去した644人を含む移民先亡者、欧州で第2次世界大戦に参戦して亡くなった日系人を含むブラジル軍人、最近の国際連合平和維持軍に参加している最中になくなったブラジル人らの魂を弔った。
 当日はブラジル陸軍南東軍司令部から総司令官と中将の代理人も参列した。
 最初に椎田会長から挨拶があり、靖国神社の意義について説明。参列者一同で黙とうを行い、神道形式に沿って慰霊の儀式が進められた。
 日本の靖国神社の山口建史(たてぶみ)宮司からも「(慰霊祭が行われ)英霊と開拓移民物故者の御霊もお慶びになられ、お鎮まりのことと拝察申し上げます。先人の苦難を思い、尊崇の念を継承していくことは、日本民族としての責務であり、今日まで活動を続けてこられた皆様に深く敬服する次第です」とメッセージが届けられた。
 京野吉男第1副会長も「日本人として国のために亡くなった方の魂を忘れてはならない」と挨拶を述べた。来社した酒本(さかもと)恵三第2副会長、神主の上妻(こうづま)博彦さん、山名ロベルトさんらも異口同音に「先人の記憶を残していくためにも来年は参列者をもっと増やしたい」と語った。