リオ市=コルコバード鉄道135周年=4世代目の新型車両お目見え

創業135周年を記念して導入された新型車両(Tomaz Silva/Agência Brasil)

 リオ市有数の観光名所でキリスト像が建つコルコバードの丘まで登る鉄道に、9日から第4世代の新型車両登場と同日付のニュースサイトが報じた。
 この鉄道は、ブラジルの鉄道史上でもパイオニア的存在で、9日で創業135周年を迎えた。当時の皇帝、ペドロ2世によって開業した鉄道は、新型車両の導入により、開設当時の倍の1時間当たり600人を運ぶ事が出来るようになった。
 新型車両はこれまで同様、スイス製で、購入費は約2億レアル。前回のリニューアルは40年前だが、新型車両にはこの40年間に培われた新たな技術が満載され、消費電力は75%減ったが、内部の広さや快適さは増したという。
 ブラジル初の旅客列車として開業したのは1884年。1910年にはブラジル初の電車となり、第2世代の車両も登場。1922~31年のキリスト像建設にも貢献した。
 第3世代の車両は1979年に稼動し始め、年間平均80万人を運んできた。最も多い日は7千人を運んだという。
 新型車両は最高速度も増したが、旅の情緒を大切にし、チジュッカ国立公園の木々なども楽しめるよう、コスメ・ヴェーリョ区からコルコバードの丘までの所要時間は20分を保つ。同線の利用者は、カーニバルの時期や、イースター(復活祭)前の聖週間、大晦日などの年間60日間を除くと、さほど多くない。
 だが、新型車両の登場で、自転車を持ち込む事や車椅子で乗り込む事も可能になれば、チジュッカの森を楽しむ機会も増えるし、乗客が増える時期も待ち時間が短くなるから、快適な旅を楽しめるはずだという。