《ブラジル》パラー州=大規模森林火災の捜査進展=携帯ソフトで連絡とり実行?

ノヴォ・プログレッソの容疑者宅で押収されたノートブック(Polícia Federal/Divulgação)

 8月10、11日にパラー州南西部のアウタミラとノヴォ・プログレッソで発生した大規模な森林火災に関し、連警が22日に「火災協定作戦」を敢行、農園主や企業家の自宅などの家宅捜索を行ったと23、24日付現地紙サイトが報じた。
 8月は法定アマゾンの森林火災急増で、国際的にも注目された時期で、パラー州南西部は森林火災が目立って増えた地域の一つだ。同地域では8月5日、農園主や企業家らが同月10日に大規模な森林火災を起こす計画を立案中との新聞記事が流れ、記事を書いた記者が脅迫を受けていた。
 同件に関する捜査を始めた市警は、同月末、同州レデンソンに住み、サンフェリックス・ド・シングーのオウロ・ヴェルデ農園の農園主兄弟と、農園管理者の3人が、5千ヘクタール規模の森林火災を計画したとして、家宅捜索などを行った。
 だが、この3人以外にも、70人以上の犯罪グループがあった事は既に判明しており、市警と連警が捜査を継続。組合員や農園主、商人、偽の書類を作って土地売買などを行う不動産業者などが参加するグループがワッツアップで連絡を取り、国道163号線沿いに燃料をまいて放火する計画を立てていたという。
 市警によると、グループの狙いは、大規模火災を起こす事で、国立再生可能天然資源・環境院(Ibama)の監視を緩め、環境犯罪に対する罰金の許しを得るというボルソナロ大統領のアイデアを支持している事を示す事だったという。
 農園主らは燃料購入資金を募り、バイクで燃料をまかせた後に放火。グループ内の警官が妨害したりして捜査が難航したが、連警は今回の家宅捜索で押収した携帯電話やパソコンなどを解析して証拠固めを行う意向だ。