《ブラジル》セミナーの名を借り集団旅行=公金横領で市議11人逮捕

旅行帰りに逮捕された市議達(5日付G1サイトの記事の一部)

 パライバ州州都ジョアン・ペッソアに近い、サンタリタ市の市議11人が、公金横領の容疑で5日未明に逮捕された。
 パライバ州検察局が指揮した「ナタル・ルス作戦」で逮捕された市議11人は、リオ・グランデ・ド・スル州グラマド市で開催されていたセミナーに出席するとの名目で旅行した帰りで、公金横領の現行犯として逮捕された。
 また、市議会付きの会計士1人も関与が疑われて逮捕された。
 同件の捜査は、検察や市警、軍警などが参加する組織犯罪対策特別班(GAECO)が担当。パライバ州の市議達が参加したというセミナーの企画と旅行を扱ったのはセルジッペ州の業者だったため、最終的にはパライバ州とリオ・グランデ・ド・スル州のGAECO、セルジッペ州の市警の合同捜査となった。
 パライバ州GAECOのアラン・テルエル警部によると、旅行中の市議達や同伴者達の行動は全て監視していたという。また、セルジッペ州の市警による業者の情報からも今回の旅行の目的はレジャーと観光である事は明らかだという。
 逮捕者の中には議長のアネージオ・アウヴェス・デ・ミランダ・フィーリョ氏も含まれていた。今回の旅行は、日当だけで6万9千レアルかかっていたという。
 パライバ州検察局によると、セルジッペの業者は、サンタリタ市議会から、2018年に4万9200レアル、2019年も5万8200レアルを受け取っている。さらに、2017年からは、市議達の職能や資質を高めるとの名目のセミナー参加が恒常化していたという。
 市議達が過去に参加したセミナーは、ペルナンブコ州、リオ・グランデ・ド・ノルテ州、パラナ州で開催されており、市議会がセミナー経費として払った金額は日当だけで、17年31万6711・88レアル、18年42万5798レアルとなっている。19年も既に58万5492・24レアルが払い出されているという。(5日付G1サイトより)