コロンビア=デモ突入から6日経過=高校生の死でさらに過激化へ

 21日からコロンビアで始まった民衆デモが、25日に起きた高校生の死を契機にさらに激化しそうだと27日付ブラジル国内紙が報じている。
 コロンビアでは21日からドゥケ大統領の経済政策に反対する学生や労働組合がデモを起こしており、26日までに死者4人、負傷者500人を記録している。
 とりわけ、25日に4人目のデモ犠牲者となった高校生ディラン・クルスさん(18)の死が与えた影響は大きい。現在、デモ隊はディランさんをヒーローとして讃え、遺影を掲げながら反抗を続けている。
 ディランさんは首都ボゴタでのデモ中、反デモ派の国民が投げつけた陶器が頭に当たって負傷して亡くなった。
 ドゥケ大統領は労組側に対し、10億ドル分の貧困対策を行うことで歩み寄りを図り、和解しようとしたが、労組はこれを無視しているという。
 南米では10月上旬にエクアドルで暴動が起きた。また、同月中旬からチリとボリビアで起きた暴動は現在も継続中。そしてそこにコロンビアが加わり、民衆デモで荒れる状態が続いている。