「東京五輪を見に行きませんか」=QT社が訪日プランを紹介

原田副社長、楠首席領事、エドゥアルド・キナ・アラツールJTB社最高経営責任者、フェレイラさん、文岡マミ副社長、サンパイオ専務理事、文岡正樹代表取締役社長

 旅行会社クイックリー・トラベル(以下QT社、文岡正樹セルジオ代表取締役社長)は、来年の東京五輪・パラリンピックに合わせたパッケージツアーをメディアや旅行会社に紹介するイベント「RUMO AO JAPAO EM 2020」を21日夜、サンパウロ市のジャパン・ハウスで開催した。
 イベントにはメディア、旅行会社の関係者、ロジェリオ・サンパイオ・ブラジル五輪委員会専務理事、女子ボクシングで五輪にブラジル代表として出場が内定しているベアトリス・フェレイラさん、楠彰・在サンパウロ日本国首席領事ら約100人が出席。
 原田雅裕副社長は、QT社がJTBの子会社であることを踏まえ、「1964年の東京五輪はアジア初開催で、官民が協力して携わった。JTBからも約2万人のスタッフを動員し、以来JTBにとって五輪は特別な存在になった。来年の東京五輪のオフィシャルパートナーでもある。2016年のリオ五輪では、来伯した日本人約9千人のうち、QT社が約5千人を受け入れた」と実績を紹介。
 文岡マミ副社長も「目標は弊社で1500人を日本へ連れて行くこと。そして日本のおもてなしの心を感じてほしい。リオ五輪で業務にあたったスタッフも動員し、万全のサービス体制を整えている」と語った。
 楠首席領事は「64年の東京五輪では、日本の戦後復興をアピールするために、新幹線を開業するなど最新技術を披露した。来年の東京五輪でもそれ以上のインパクトがあるものを見せる」と自信をのぞかせた。
 92年のバルセロナオリンピックで、柔道金メダルを獲得したサンパイオ専務理事は「若い頃は練習のため毎年訪日した。日本のことが好きで、日系企業と日本国総領事館が東京五輪をブラジルに発信する機会に立ち会えて嬉しい。日伯関係もますます近づいている」と喜びを口にした。
 ブラジルでの東京五輪観戦チケット販売権はマッチ・ホスピタリティ社にあり、QT社が販売を担当している。パッケージツアーは6泊7日で、8200ドルから。料金に宿泊費、海外保険料、公共交通機関利用のためのICカード、空港と宿泊先の送迎が含まれ、五輪の観戦チケットと航空券は別。
 同社へのパッケージツアーの見積もりなどの問い合わせは、すでに500、600件に上っている。詳細は同社(電話=11・2938・4200 / メール=tokyo@quicklytravel.com.br)まで。
 イベントでは出席者向けに、パッケージツアープレゼントの抽選も行われ、出席者の女性が当選した。フェレイラさんにもパッケージツアーが贈られた。

イベントの様子

□関連コラム□大耳小耳

 21日にジャパン・ハウスで開催されたクイックリー・トラベル社のイベントで、楠彰・在サンパウロ日本国首席領事は「2016年のリオ五輪の閉会式で、首相がスーパーマリオに扮して登場する演出を事前に知っており、娘に話したかったが、口外したら首になるのでできなかった」と明かし、会場の笑いを誘った。当時、世界的にも反響を呼んだ演出。来年の東京五輪ではどのような驚きが用意されているのか、今から楽しみだ。