鹿児島県人会=敬老会兼忘年会に約70人=郷土菓子を作って高齢者接待

忘年会参加者の記念写真

 鹿児島県人会(上園モニカ会長)は「敬老会及び忘年会」を11月24日午前11時から、サンパウロ市ジャバクアラ区の同会館で開催した。約70人の会員らが出席し、青年部や婦人部が用意した料理に舌鼓を打ちながら親睦を深めた。
 冒頭、上園会長は挨拶に立ち、「長くブラジル鹿児島県人会が活動を続けられているのは、皆さんの尽力のお陰。皆様への感謝の気持を込めて青年部と婦人部が作ったふくらかんを召し上がってください」と会員への謝辞を示した。
 同郷の先人へ1分間の黙祷後、敬老会として、75歳以上の会員らは青年部と婦人部が作った鹿児島県奄美大島の郷土菓子「ふくらかん」を受け取った。1人1人が自己紹介とコメントを述べ、可愛らしい会員の子供らから菓子を手渡されると、会員らは喜びの笑顔を浮かべた。
 挨拶に立つ高齢者の中に、ブラジル海軍と所縁のある人物が2人いた。そのうちの1人、神園巖さん(82、二世)は、アマゾナス州マウエス出身。崎山比佐衛が創設した海外植民学校を兄が卒業した後、家族でアマゾンへ移住した。
 移住後すぐに神園さんが生まれ、海軍で働き、最後は大尉になった。神園さんは、「こうして皆で集まることができるのは嬉しいこと」とコメントした。
 もう1人は、和田スマコさん(85、二世)。日系軍人で歴代最高位の海軍中将を務める和田典明さん(59、三世)が息子だ。スマコさんは「嬉しいプレゼントをありがとう」とニコニコと微笑んだ。
 忘年会には、イビウーナ支部の25人の敬老者を代表し、久保勝男さん(76、鹿屋市)が参加。「若い人たちがこうして毎年皆を呼んで祝ってくれるので、皆十分体に気をつけて楽しみましょう」と語った。
 出席者らはプールを前に並び、集合写真を撮影。その後、井料堅治(いりょうけんじ)さん(87、加世田市(現南さつま市))が乾杯の音頭を取り、昼食会が始まった。
 昼食会後は、ビンゴやカラオケで盛り上がり、同郷の仲間との1日を楽しんだ。