東西南北

 12日付現地紙によると、サンパウロ市やサンパウロ大都市圏100カ所以上で、犯罪集団の州都第一コマンド(PCC)が公有地も含めた土地に不法侵入し、住宅を建てた上、高利で違法売買していたことなどが明らかになったという。不法分譲地は、サンパウロ市南部のグアラピランガ湖付近など、至るところに存在する。最近は、リオ市西部のファヴェーラを支配しているミリシアが不動産の違法建築や違法売買などを行い、話題になっているが、サンパウロ市でも似たようなことが起きている。同様の動きは以前からあったが、近年はPCCが組織的に介入しはじめたという。不法侵入地では森林伐採なども行われているというから、さらに気になるところ。
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 「ルーザ」の愛称で知られるサンパウロ市のサッカー・クラブ、ポルトゥゲーザが今年8月で創立100周年を迎える。だが、その記念すべき年、同クラブは巨額の借金を抱え、現在は全国選手権の4部からも外れる惨状となっている。13日付アゴラ紙では、アントニオ・カルロス・カスタニェイラ現会長の再起にかける思いを独占取材。財政再建を中心としたクラブ再建の抱負を語っている。サンパウロ市地下鉄1号線の傍らのスタジアムを再びファンが埋める日を待ちたい。
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 11日、サンパウロ市地下鉄1号線のセー駅で、31歳の路上生活者の男性が、約20メートル下の床に落下する事故が起きた。命にこそ別状はなかったが、男性はヴェルゲイロ病院に運ばれて、入院中だ。サンパウロ州保安局が調べたところによると、男性は高さ10メートルの壁を登った後、バランスを崩し、明り取りの窓から床まで落ちたという。