《ブラジル》確定申告は3月2日から=2万8559レ以上、4月末まで

 今年も確定申告の時期がやってきた。今年の確定申告の期間は3月2日から4月30日までなので、申告漏れや期限に遅れるのを避けるため、早めに準備を行うよう、税務署などが勧めている。
 給与所得者の場合、2019年の年間所得が2万8559・70レアルを超えたら、確定申告が必要だ。この額には、13カ月給や各種手当も含まれている。この上限額は、ここ2年間変わっていない。
 また、会社の配当金や不動産ファンドのリターンなどの非課税所得と、源泉徴収されている所得の総計が4万レアル超の人も確定申告が必要だ。昨年中に株や資産、権利を売買したりして収入を得た人も、確定申告を行わなければならない。
 農業従事者で年間収入が14万2798・50レアル超の人や、天災などで受けた被害の補償を受けたいと考えている人も確定申告が必要だ。
 また、19年12月31日までに30万レアルを超える資産や権利を獲得した人や、昨年、ブラジルに住み始めた人も確定申告を行う必要がある。
 自分達が住んでいた家屋を売却した人が、売却で得た金を使い、180日以内に新たな家屋を購入した場合は、免税対象となる。
 確定申告のフォーマットは2種類あり、簡便化された用式を使う人は、徴税額が20%割り引かれる代わりに、医療費や教育費などを申告する事で得られる控除を受ける権利を失う。割引額の上限は昨年と同じ、1万6754・24レアルだ。
 他方、通常の申告用式を使った場合、扶養家族1人あたり2275・08レアルの控除を受けられる他、教育費は扶養家族1人あたり3561・50レアル、医療費(歯医者や精神科医、理学療法師、検査費、病院の診察料や入院費、義足や入れ歯などの経費)は全額が控除対象となる。
 ただし、家庭内労働者を雇っている人は、今年からは社会保障関連の経費を必要経費として落とせなくなっているので注意が必要だ。
 申告用プログラムは、国税庁の公式サイト(http://receita.economia.gov.br/)か、Apple StoreまたはGoogle Playからダウンロードできる。