ロナウジーニョ事件=「モロ法相が釈放望む?」=パラグアイの内務相がテレビで示唆

 パラグアイで偽造パスポートなどを使い、6日に実兄と共に逮捕されたサッカーの元名選手ロナウジーニョに関し、セルジオ・モロ法相がパラグアイの内務相と連絡を取り、釈放の可能性などについて尋ねたことが明らかにされた。
 ブラジルでも9日に、モロ法相が「ロナウジーニョの事件の詳細や両人の様子を知りたい」として、パラグアイ当局に電話したことを側近が認める報道が行われていた。ブラジルメディアは、モロ法相は電話で、ブラジル政府はロナウジーニョらの件がどのように推移するかに注意を向けていることと、どのような判断をするかはパラグアイ当局が決めることだとの見解を伝えたとの側近の言葉を報じている。
 だが、パラグアイのエウクリデス・アセヴェド内務相は9日、同国のテレビ局「C9N」の取材に対し、「通話中に、ロナウジーニョと実兄アニス氏が釈放される可能性について尋ねていた」と発言。パラグアイ政府が、モロ法相の接触はロナウジーニョ釈放を望んでのものと受け止めていることをうかがわせた。
 同内務相によると、モロ法相は7日にメールを送り、ロナウジーニョとアシス氏の様子を尋ねると共に、両者の釈放が可能であるかを訊いてきたという。
 これに対し、アセヴェド内務相は「それは私が決めることではない」との返答したという。するとモロ法相が「刑務所の中は安全か」と質問してきたため、「安全だ」と返答したという。
 「どうやら、モロ氏はロナウジーニョが逮捕されたことが気に入らないようだ」とアセヴェド氏は番組内で語っていた。
 9日、パラグアイの裁判所は、ロナウジーニョの弁護人が起こした「逮捕を軟禁刑に切り替えること」を求めた嘆願書を却下。弁護士側の要求が退けられたのは2度目となる。(9日付フォーリャ紙サイト、9日付レヴィスタ・フォールム・サイトなどより)