東西南北

 11日にWHOが新型コロナウイルスのパンデミック宣言を行ったのと時を同じくして、ブラジルでの感染者数が急速に増えているが、これに伴い、ブラジル国内や南米でも、大きなイベントの中止や延期が相次いでいる。サッカーでは、リベルタドーレス杯が、来週の試合分から無期限での開催延期となった。また、当初は、26日から開催の予定だった、2022年W杯に向けたサッカーの南米予選も延期となった。南米諸国で無観客試合や延期措置が取られる中、動きの遅かったブラジルでも週末のリオ市、サンパウロ市開催試合が無観客試合に。これで本田圭佑のデビュー戦と目されていたボタフォゴ戦も無観客試合。なんとも悲しい。
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 また、サンパウロ市で毎年3月~4月に行われ、今年は4月3~5日に開催予定のロック・フェスティバル「ロラパルーザ」も、開催がかなり微妙だ。それは、出演者が9割方同じで1週前に行われる、チリとアルゼンチンでのロラパルーザの主催者が、12日に「下半期に延期」との発表を行っているためだ。ただ、下半期に延期する場合、サンパウロ市会場のインテルラゴス・サーキットは予定が詰まっているし、市内には他に同様の大規模会場もない。どうなるか。
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 コロナウイルスの世界流行宣言後、ブラジリアでは「学校休校」が起きたが、世界の状況を見てみると、被害の大きなイタリアなどでは、「食料品店や薬局以外の店の開店制限」なども出されている。今後、ブラジルでの学校や公共交通機関、商店街などの状況がどうなるかは気になるところだが、焦りすぎず、公式な発表に従う方が賢明だ。