東西南北

 新型コロナウイルスの災禍の影響は至るところで出ているが、今回、多くのブラジル人にとって重要ではあるが、ある意味で意外な分野での影響が発覚した。グローボ局のノヴェーラ(ドラマ)撮影が出来なくなったのだ。同局は、「皆が抱き合い、握手をし、キスをして、パーティーに興じ、ときには喧嘩する。こうしたシーンの登場しないドラマなど作れない。だが、今日はこうしたシーンを安全に撮影できない」との声明を発表した。大量にあるグローボのドラマ枠は順次中断し、ニュース番組への差し替えが始まるが、深刻なコロナ関連ニュースばかり見ていて心が病む可能性は?
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 欧州と南米で開催される予定だったサッカーの大陸選手権が、17日に1年延期となった。欧州選手権は欧州12カ国で分散開催、南米選手権はアルゼンチンとコロンビアで共同開催の予定だった。ほとんどの国でリーグ戦が中断しており、未消化でたまった日程を、大陸選手権用に空けておいた期間で消化するためだ。6~7月に行われるはずだった両大会が延期された今、7~8月にかけて行われる予定の東京五輪の命運や如何に。
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 週明けから、南米諸国は続々と国境閉鎖措置をとってきた。国境閉鎖といっても、既に入ってしまっていた外国人の扱いは様々だ。出国する分はOKという国もあれば、出国も禁じる国も。4月1日までは外国人の出国も原則禁止としたペルーでは、コロナウイルスの影響でホテルも閉まるなどで、同国に取り残されたブラジル人が途方にくれているとか。ブラジル外務省が交渉中だが、果たして無事に帰国できるのか?