《ブラジル》ウルグアイとの陸上国境閉鎖=国外取り残しのブラジル人は約6千人

ブラジルのサンターナ・ド・リブラメントと、ウルグアイのリベラ間の国境(Marcelo Pinto/APlateia)

 【既報関連】ブラジル政府は22日夜、ウルグアイとの陸上国境を30日間閉鎖するとした省令を臨時発行の特別官報に掲載した。
 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ブラジルは先週、アルゼンチン、ボリビア、コロンビア、ガイアナ、仏領ギアナ、パラグアイ、ペルー、スリナム、ベネズエラの計9カ国との陸上国境の閉鎖を決定していたが、ウルグアイとの国境だけは閉鎖していなかった。今回ウルグアイ国境が閉鎖されたことで、ブラジルは陸上国境全てを閉鎖したことになる。
 セルジオ・モロ法務相と、エンリケ・マンデッタ保健相、国家衛生監督庁(Anvisa)からの勧告次第で、国境閉鎖措置は延長される可能性がある。
 ただし、ブラジル人、帰化人、ブラジル人の配偶者であるウルグアイ人、ブラジル人の子供がいるウルグアイ人、ブラジル居住権を所持する外国人、国際機関の任務に従事する外国人職員、ブラジル政府の許可を受けた外国人職員の入国は例外として認められる。
 この措置は、貨物の行き来、承認を受けた人道的行動の実行、国境住民の交通も妨げない。また、国境封鎖を守らなかった場合、刑事、民事、行政上の責任に加えて、即時の国外追放につながる。
 現在、新型コロナウイルスの災禍は世界中に広がり、多くの国で国境閉鎖措置や国際便の欠航が発生している。
 エルネスト・アラウージョ外務大臣は22日に、「国際便の欠航と国境の閉鎖が世界中で始まったころ、1万人のブラジル人が国外にいたが、すでに3千数百人が帰国した。まだ国外にいる伯人は約6千数百人」と語った。