《新型コロナ》ブラジルの感染者は2915人、死者も77人に=北東部、中西部でも初めて死者確認

エンリケ・マンデッタ保健相(右・Marcelo Casal Jr./Ag. Brasil)

 【既報関連】ブラジルで最初の新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)患者発見から、26日で30日となったが、同ウイルス感染者とそれによる死者は25、26日も増え、26日午後5時現在の感染者は2915人、死者は77人に達した。26日付現地サイトが報じている。
 ブラジルのコロナウイルス災禍はサンパウロ州、リオ州を中心に広がっている。24日まではこの2州でしか死者が確認されていなかったが、25~26日には、リオ・グランデ・ド・スル州、アマゾナス州、ペルナンブッコ州、サンタカタリーナ州、ゴイアス州、セアラー州で、初の死者が確認された(リオ・グランデ・ド・スル州、アマゾナス州の死者は26日付既報)。
 25日昼過ぎ、ペルナンブコ州で同州初、北東部初のCOVIDー19による死者が確認された。州保健局によると、亡くなったのは州都レシーフェの中心部にあるオズワルド・クルス大学病院に入院していた85歳の男性だ。この男性は今月18日に発症し、20日から入院していた。
 同日夜は、南部サンタカタリーナ州でも、同州初、南部としては2例目の死者が出た。亡くなったのは州都フロリアノポリス近郊の市に住む86歳の男性だ。
 24日夜の公式発表では、同州には122人の感染確認者と325人の疑似症患者がいた。カルロス・モイゼス知事(社会自由党・PSL)は、亡くなった男性は、州が把握していた122人の感染者だったかを明かさなかった。男性が住んでいたサンジョゼ市には5人の疑似症患者がいる。
 26日朝にはゴイアス州でも州として、また中西部として初の死者が確認された。
 亡くなったのは連邦直轄区に近いルジアニア市に住んでいた66歳の女性だ。この女性は高血圧で、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患も患っており、最近はデング熱にも罹患していた。州保健局によると、州内で確認されたCOVIDー19患者の数は、26日朝の時点で35人だった。
 同日未明には、ペルナンブッコ州で、さらに2人の死者が確認された。
 1人はレシーフェ在住の69歳の男性で、もう1人は79歳のカナダ人男性だ。2人とも26日の未明に死亡した。
 亡くなったカナダ人男性は3月12日、クルーズ船シルバー・シャドウ号でレシーフェに到着していた。
 男性は到着後、レシーフェ市内の私立病院に運ばれ、そこで新型コロナウイルスに感染していることが確認されていた。男性には妻がいて、妻も数日後に感染が確認された。26日昼現在、妻の状態は明らかにされていない。これで同州での死者は3人となった。
 なお、26日午後5時の保健省の発表による感染確認者は2915人で、死者は77人となっている。(26日はセアラー州で3人、サンパウロ州で10人の死者が追加で確認されたが、本稿締め切り時詳細は不明)