《ブラジルサッカー》主要チーム4月1日から20日まで活動休止=選手たちに集団休暇付与

フラメンゴ戦では6万人を超える観客で埋まるマラカナンスタジアムも、この後、野戦病院に変わる(リオ州文化局)

 新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)の流行に伴い、ブラジルの国内サッカーの試合は3月中旬から中断している。ブラジルの主要サッカークラブの首脳陣が26日にビデオ会議を開き、4月1日から20日までの間、選手たちに集団休暇を与えることを決めた。COVIDー19による災禍がさらに拡大した場合は、休暇の期限をさらに10日間延長できる。
 首脳陣からは、選手たちの給料を一律で25%削減する案も出たが、これは選手会側に拒否された。
 現在中断しているのは州選手権やブラジル杯の試合で、最も重要な大会全国選手権は5月3日からの開幕予定だ。
 州選手権を中断することなく再開し、それが終わった後に全国選手権を行うと、日程がかなりきつくなるため、一部からは「全国選手権で2002年まで行われていた、『1回戦総当たりのリーグ戦+その順位を基にした決勝トーナメント』方式を今年に限って復活させては」との声も出たが、却下され、全国選手権の1部、2部は従来通りのホーム・アンド・アウェーの2回戦総当たり方式で行うことが決まった。
 それでも、3月中旬から中断し、空白期間ができたことで、これまでも過密だった日程をどのように消化するかといった問題は残る。今年は6月12日から7月12日まで予定されていたコパ・アメリカも、7月22日から8月7日まで予定されていた東京五輪も来年に延期されたが、もともと、ブラジルの国内サッカーはその期間中もスケジュールが組まれていたため、コパ・アメリカや東京五輪の中断で、日程に余裕ができたわけではない。
 12月第1週の日曜に設定されていた全国選手権の最終節を今年いっぱいまで遅らせるべきという声は既に出てきているが、そうすると、ブラジルのチームがリベルタドーレス杯で優勝した場合のクラブワールドカップと重なってしまう。
 リオ州選手権では、3月16日に中断を決めた際、中断期間を3月いっぱいの15日間としていたが、その中断期間も、4月いっぱいと、1カ月延びた。(27日付アジェンシア・ブラジルより)