《ブラジル》外国人全ての入国を制限=陸上封鎖に続き海路空路も

 【既報関連】新型コロナウイルスの感染拡大に伴う危機が世界中で広がる中、ブラジル政府は27日に、「30日から30日間、いかなる国籍の外国人もブラジルへの入国を禁じる」と決定、同日付臨時連邦官報に記載された。
 27日にこの省令が出る前までは、米国人には入国制限がかけられていなかったが、同国でも新型コロナウイルス感染者が急増していることから「全外国人入国禁止」に踏み切った。
 なお、この省令は貨物には当てはまらない。
 ブラジルは19日から22日にかけて、アルゼンチン、ボリビア、コロンビア、ガイアナ、仏領ガイアナ、パラグアイ、ペルー、スリナム、ベネズエラ、ウルグアイとの陸上国境を閉鎖していたが、飛行機や船での外国人の入国は禁じていなかった。
 省令の責任省庁は法務省で、セルジオ・モロ法相の署名入りで、「新型コロナウイルスの脅威が世界中に広がっていることを考慮し、入国禁止措置を取るべきであると判断した」と書かれた文書も出されたが、省令そのものには官房長官とインフラ相、保健相も署名している。
 なお、省令には例外が含まれている。入国制限は外国に旅行または長期滞在していたブラジル人帰国者、ブラジルに永住権のある外国人、国際機関から任命を受けている外国人、及び、ブラジル人の親族には適用されない。
 27日付官報に掲載されたのは空路からの入国制限だが、26日には、国内の港からの外国人の入国を制限する省令が掲載された。この省令も、27日付同様、4人の大臣が署名している。