コロナ世界蔓延で世界細菌戦争?!=サンパウロ市在住 成田修吾

治療にあたる医師(参考写真)

 世界中に拡散した、コロナウイルスによる感染者数が9日早朝現在、世界で150万人に達し、死者も8万人を超えてしまいました。
 某ニュース解説者によれば、「これは中国の武漢から始まった世界の細菌戦争だ」などと言っています。ブラジルもこの戦争に巻き込まれた事実は読者の皆さんもご存じでしょう。
 8日現在、死亡者が800人に達し、感染者が1万5927人と発表されています。
 大変なことになってしまいましたが、確実に完治するワクチンがいまだに開発されていませんので、各国の医療関係者(厚生省)は躍起になって感染者がこれ以上増えないように対策を講じています。
 ワクチンが開発されるまではまだ相当な時間がかかるものと思われます。

コロナウイルスの現状

 さて、COVID-19をご存じでしょうか。これは今年2月11日に世界保健機構(WHO)がこの新型コロナウイルス疾患名に命名したものです。読み方はコビッドー(ポ語式では「コンビジ」)19と呼びますが、コロナウイルスの呼び名が一般的なようです。
 感染すると症状がインフルエンザ(流行性感冒)によく似ており、初めは38℃~39℃の高熱が4・5日続き、この発熱に伴う咳、呼吸困難におちいり、人工呼吸器で治療しなければ急性呼吸器疾患となり死に至ります。
 日本の外務省が発している、海外安全ホームページに見るCOVID-19国別感染者数推移で米国が一番多く、40万人弱、スペイン14万人、イタリア13万6千人、ドイツ10万人弱、中国8万2千人、フランス7万9千人、イラン6万3千人、英国 5万人、トルコ3万4千人が多く、その他の国々で感染者が増えています。
 日本国内では4168人となっています。
 残念ながら疾病治療もむなしく亡くなられた死亡者はイタリア1万7千人、スペイン1万4千人、米国1万3千人、フランス1万330人、イラン6160人で、そのほかの国々で死亡者数が増え続けています。
 日本における死亡者数は96人になり、遅かったとも言われていますが、ついには日本政府が緊急事態宣言を宣言し、指定地域を東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県としました。
 世界各国の防疫検査で陽性反応が出た感染者数が増える一方で、2週間から3週間の入院を要するため、病院のベッド数が不足し、通路にもベッドを据えている国もTVニュースにありました。
 サンパウロ市では、早くからパカエンブーサッカー競技場の競技トラック内の芝生に大型テントを設営して、患者200人分の病室に充てました。オープンした翌日にはすぐに35%が入院し、今日はすでに100%満室だといいます。
 感染者の増える速さが通常の感染症では思いもよらない速さなのです。
 そのため、医療に携わる関係者は口々に、まるで戦時下だというのも理解できると思います。
 サンパウロ市では不要不急の外出自粛令を出し、逮捕もあり得るともいっています。街中の通行人もまばらになり、車の数は数えるくらいのあり様です。

外出中のマスク使用と帰宅時の手洗浄とウガイ

 いつまで、この闘いが続くのか、不安が募るばかりです。特に、死亡者数の年齢別の内訳をみると、高齢者が約8割を占めています。40歳代、20歳代、幼年者はごくわずかですが、十代の若者たちの無用な外出は、たとえ検査結果が陽性でなくとも、菌を他人に移してしまう可能性もあるので、油断をせずに十分にマスク使用と帰宅後の手の消毒とウガイを怠らず、できれば帰宅後にシャワーを浴びてほしいものです。
 今回のCOVID-19は世界各国の経済にも大きな影響を及ぼし、貧富の差がますます広がり、労働者層の収入がこれまでより半減の家庭が増え、倒産する企業の数も増えつつあるといいます。そんな中で、収入が減ると、食事の内容もこれまでとは違った贅沢なものも食せなくなることでしょう。
 では、私たちの体内にもっている免疫力というものは、いったいどうなるのでしょうか。免疫というのは感染、病気、あるいは望まれない侵入微生物を回避するために十分な生物的防御力を持っています。
 免疫には特異性な要素を持つものと、非特異性的な要素を持つものがあります。非特異性的要素は障壁として働いたり、抗原特異性に拘わらず、広い範囲の微生物を排除したりする働きももっていると言うことです。
 免疫力とは、例えば体内で発生したがん細胞や外から侵入した細菌やウイルスなどを常に監視して撃退する事故防衛システムのことです。

免疫力を高める食べ物はこれ!

 栄養士さんや医師が教えてくれる、免疫力を高める食材をご紹介しましょう。食べ方、料理の仕方はいろいろでしょうが、主な食材20選ですから、できるだけ少しずつでも食するように心がけましょう。
①ヨーグルト、②納豆、③ニンニク、④芋、⑤りんご、⑥鶏肉、⑦味噌、⑧大根、⑨小松菜(モスタルダで代用)、⑩バナナ、⑪カボチャ、⑫ブロッコリー、⑬緑茶、⑭アーモンド(ピーナツで代用)、⑮ゴマ、⑯アバカッテ、⑰生姜、⑱人参、⑲白菜、⑳卵。
 以上ですが、くれぐれも外出を控え、もし外出しても必ず、ウガイと手の消毒を忘れず、そして免疫力を高めるために嫌いな野菜でも薬だと思って食べることにしましょう。