ドロシー宣教師殺人容疑者逮捕=2005年の事件以降3人目

 2005年にパラー州で起きた、米国人宣教師のドロシー・スタング氏殺人事件に関与した人物が13日夜、サンパウロ州で逮捕された。14日付現地サイトが報じている。

 13年に逮捕令状が出ていた容疑者が捕まったのはサンパウロ州イタペチニンガで、午後7時頃、「ジョアン・デ・アルーダ街の家にいる」との匿名通報を受けた軍警が駆けつけた。容疑者は抵抗を試みたが、逮捕された。
 容疑者の実名は明かされていないが、今後、パラー州に移送される。容疑者がいた家からは、複数の偽造文書が見つかっている。
 ドロシー氏は05年2月12日にパラー州アナプーで銃弾6発を浴び、73歳で死去した。
 警察はその後、農園主のヴィタウミロ・バストス・デ・モウラ(通称ビダ)容疑者とレジヴァウド・ペレイラ・ガウヴァン容疑者を「殺害命令」の罪で告発。10年に行われた裁判では、殺害命令を出した農園主らに30年の刑が下った。ガウヴァン容疑者は、12年と18年に人身保護令適用を受けたが、19年4月にパラー州アウタミラで逮捕された。
 ドロシー氏は70年代に米国からブラジルに来て、貧しい人たちを支える人道派の宣教師として知られた。法定アマゾンでは初めての持続可能な開発計画は彼女によって導入され、北部の発展につながった。しかし、不法伐採を告発する彼女の働きを疎ましく思う農園主たちに命を狙われた。