東西南北

 多くの州が新型コロナウイルスに対して社会的隔離政策を敢行し続ける中、リオ州のウィルソン・ヴィッツェル、パラー州のエルデル・バルバーリョの両知事が相次いでコロナウイルスに感染したことが14日に発表された。両者とも、隔離対策に熱心なことで知られている知事だった。早く治癒して、現場に戻ることを祈るばかりだ。普通、自身や周囲の人が罹患すると、対策にはより熱心になると予想されるが、世の中には自身の周囲のスタッフから20人以上の感染者が出ても考えを改めようとしない人もいて、その人が国を治める立場にあるからもどかしいところだ。
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 13日、サンパウロ州の情報モニター・システムが発表され、州内47市を対象に「隔離率」を調べたところ、カジャマール、サンヴィセンテ、イタクアケセトゥーバの3市が58%でトップだった。ワーストは42%のリメイラ。サンパウロ市は50%だった。70%を目指すドリア知事にとっては物足りない数字で、もっと上げたいところだろう。ただし、最近は、大統領支持派による隔離政策反対デモなどもあり、逆に、弱体化しないかも気がかりだが。
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 ザ・ワシントン・ポスト紙がコロナ対策に関する「世界ワースト」の国家元首にボルソナロ大統領を選び、イタリアのコリエーレ・デラ・セラ紙もボルソナロ氏に10点満点中2点の最低点をつけた。ただでさえコロナ対策では国際評価が低いボルソナロ氏なのに、これにマンデッタ保健相の解任が加わったら、どういうことになるのだろうか。