《ブラジル》3月の工業生産は前月比9・1%減=コロナの影響如実に

 ブラジル地理統計院(IBGE)が5日に発表した3月の月次工業調査(PIM)によると、3月の工業生産は、2月に比べて9・1%減少したことが分かった。
 今年の3月を昨年3月と比較すると3・8%のマイナスで、3カ月の移動平均は2・4%マイナス、今年の累積では1・7%マイナス、直近12カ月間の累積では1・0%のマイナスだった。
 IBGE調査員のアンドレ・マセド氏は、「2月との比較で、新型コロナウイルスの影響がはっきりした。3月の落ち込みは、全国的なトラックストがあった2018年5月(前月比11%減)並。インパクトが大きいだけでなく、影響を受けた部門も幅広い。『財』の4区分全てがマイナスだったし、細く分けた26分野中、23分野が減産となった」と語る。
 前月比マイナスとなった23分野中、落ち込みが特に激しかったのは、「自動車、トレーラー、車体」(28%減)、衣料品およびアクセサリー(37・8%減)、飲み物(19・4%減)、皮革、旅行用品、履物(31・5%減)、ゴムとプラスチック製品(12・5%減)だ。
 また、前月比増を記録した3部門は、「録音・録画記録の印刷および複製」(8・4%増)、「香水、石鹸、清掃用品、個人用衛生用品」(0・7%増)、「機械・設備のメンテナンス、修理、設置」(0・3%増)だった。
 工業を4部門に大別した場合は、全部門が減産となった。下げ幅が最も大きかったのは耐久消費財の23・5%減で、以下、資本財15・2%減、半耐久消費財12%減、中間財3・8%減と続いた。(5日付アジェンシア・ブラジルより)