サンパウロ市長「現状続くなら、都市封鎖は不可避」

 【既報関連】11日からサンパウロ市で始まった、ナンバープレートの末尾番号による乗り入れ規制(ロディージオ)が期待していたほどの効果を挙げていないと13日付現地紙、サイトが報じた。
 11日から始まったロディージオでは、ナンバープレートの末尾番号が奇数なら奇数の日、偶数なら偶数の日にしか乗り入れできない。しかも、市内全域で終日にわたって実施される。
 従来以上に厳しいロディージオは、隔離率を50%以上に改善し、コロナウイルスの感染拡大を抑制するために採られた方策だが、11日の隔離率は49%、火曜日は48・4%で、それに先立つ2週間の平日の隔離率よりは若干高い程度にとどまった。
 また、市民や専門家は新たなロディージオ開始で地下鉄やバスの利用者が増え、感染拡大の危険性がかえって高まったと感じている。

 ブルーノ・コーヴァス市長は12日、隔離率が改善しなければ、都市封鎖(ロックダウン)を行う事も辞さないとの意向を表明。この発言はグローボ局のインタビューに応えたものだ。同市長は、サンパウロ市は周辺の自治体から働きに来る人なども多いため、都市封鎖を実行する時は、周辺の市との連携が不可欠との考えも示している。
 サンパウロ市では、8~10日だけで1033人の感染が確認された。同市ではまだ、1人の感染者から感染する人の数が1を下回らず、感染拡大傾向が続いている。カンピーナス大学の研究によると、5月10日までの30日間の推移から行けば、サンパウロ市では6月末までに5万3500人が新たに感染する見込みだという。