《ブラジル》大学入学試験日程を延期か=大統領が示唆

 新型コロナウイルスの影響で、今年の国家高等教育試験(ENEM)がいつ開催されるか注目される中、ボルソナロ大統領が延期を示唆したと13、14日付現地紙、サイトが報じている。 
 ENEMは例年、11月初旬に行われている。今年はコロナウイルス感染拡大で教育現場が本来の姿で機能しておらず、遠隔授業の恩恵を受けられる生徒と受けられない生徒の格差が広がっていることなどで、開催を延期するよう求める声があがっていた。  
 だが、教育省は延期を行わない方向で進み、今年は11月1日と8日が試験会場、22日と29日が史上初の試みとなるデジタル試験で行うことを決め、今月11日から受付をはじめている。  
 だが13日、ボルソナロ大統領が初めて延期の可能性を示唆する発言を行った。大統領いわく「延期してもほんの少し」とのことで、年内実施が条件とした。  

 ENEMの日程延期要請は、現場の教師や生徒だけでなく、高等教育機関(大学)側からも出ている。 
 だが、高等裁のグルジェル・デ・ファリア判事は13日、全国学生連合(UNE)とブラジル高等教育生徒連合(UBES)が求めていた、ENEM日程延期の訴えを退けている。