東西南北

 米国のワシントン・ポスト紙によると、現在、全米で起こっている黒人に対する人種差別に反対するデモに、同国民の74%が賛成しているという。トランプ大統領所属で保守派の共和党支持者も、「53%対47%」で賛成が上回っている。トランプ大統領は破壊行為参加者を「テロリスト」と呼んで非難しているが、それに賛成する国民は10%のみ。66%は「心ない人が無責任に騒いだだけ」で、デモそのものが悪いわけではないと見ている。これは、同様の反ファシズムデモに直面しているボルソナロ大統領には耳の痛い結果では。少なくとも、デモ参加者を「テロリスト」呼ばわりする理論は通じなさそうだ。
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 ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市市長は7日、70日ぶりに自宅に戻ったとインスタグラムで発表した。同市長は癌の治療を受けているが、その最中にコロナウイルスによる外出自粛令がはじまり、自宅に戻らず、市庁舎での隔離生活を70日間続けていたという。同市長は「サンパウロ市の規制緩和レベル(5段階)が、現在のレベル2からレベル1に悪化したら市庁舎に戻る」とも宣言しているが、そうならないことを祈りたいところだ。
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 昨日付本欄でも報じたように、8日よりサンパウロ市内のバスの本数が補強された。市としては、感染拡大抑制のため、「椅子席に座れる人数だけで運行」させるつもりだったが、始発駅から満員のバスさえすでに見られているという。それはとりわけ、セントロ方面のバスに目立つとか。満員では、コロナ対策としては逆効果なので、市としては更なる対策が必要なところだ。