『西風』第11号を発刊=移民問題やブラジル現状分析

西風11号表紙(表紙イラスト・田中慎二)

 西風会(せいふうかい)は4月に「西風」11号(186頁)を刊行した。
 今回は西風会の座談会を3回分掲載。テーマは「現代の移民問題について」参加者9人、「ブラジルの現状と将来」参加者10人、「海外に永住する日本人について」参加者8人が各テーマについて話し合った。
 10号から続いて掲載、当紙でのおなじみの駒形秀雄さんによる「世界に冠たる日本(2)」では「日本人は優秀なのか」という疑問を戦後日本の高度成長や国勢表をもとに考察している。
 古杉征己さんの「推定無罪―番外編」では19年12月29日の保釈中であったカルロス・ゴーン氏が不正出国し、後日記者会見で日本の司法制度を批判したことに着目し、ブラジル法下での受刑者の権利を取り上げている。
 本書では論文やエッセイ、小説、社会時評などの投稿も受付けており、掲載可否は同会が判断する。希望者には無料で配布する。発行部数は200部。入手希望、投稿の連絡は中島宏さん(メール=nakashima164@gmail.com)まで。
 同会は会員や有志が毎月1回集まり、様々なテーマについて議論する私的な研究会。体験談や調査内容をまとめ、年に2回、出版を行っている。