リベルダーデ=6日開店解禁、悲喜こもごも=開店派と現状継続派の両方に

 リベルダーデの日系飲食店では6日からの開店許可を受け、さっそく来客受け入れを開始した店と、「開店許可はうれしいが当面現状維持」とする派に分かれた。「今年3月から始まった新型コロナによる影響で、和グループの飲食店は昨年に比べて50%以上売上が減っています。今はデリバリーのみでなんとかギリギリやっている状態です。店を開けたいですが、しばらく様子見です」―ヤマト商事(高木和博社長)外食部門取締役の長谷川洋二さん(ブラジル生まれ大阪府出身・37歳)は、そう落胆して語った。外出自粛措置から早3カ月――。サンパウロ州政府が段階的緩和措置を行い、7月6日に条件付きで飲食店を開放出来るようになったため、リベルダーデ街の日系レストランに取材を行った。

和グループ=準備万端だが万全を期す=「しばらく様子見です」

ラーメン和

ラーメン和

 和グループは、日本食材や調味料・酒等を輸入する食品輸入会社の「ヤマト商事」、日本食やデザートを提供する「エスパッソ和」、リベルダーデやパウリスタ等でラーメンを提供する「ラーメン和」などからなる。
 6日から条件付きで来客受け入れが可能になったが、しばらくの間は現状のデリバリーのみで対応を継続するとのこと。
 長谷川さんは、「まだコロナ感染も油断できないので、しばらく様子を見るつもりです。お店を開けたい気持ちはありますが、お客様やスタッフの安全を考えますともう少し様子見です」とを語る。
 コロナ対策について「現段階で政府が指定する感染防止対策に遵守しています。開店する際はレジ前にアクリル板を置き、濃度70%のアルコールでの消毒、従業員を含む入店前の体温チェック、席間隔を1・5m開け、着席は4割に制限する等、対策を万全にして開店する予定です。弊店では災禍前から衛生面を考えアルコール消毒など徹底していたで、以前やっていた対策と大きくは変わりません」という。
 開店時は、定食に付くビュッフェ形式のサラダバーを一時的に止めるという。「エスパッソ和では、定食を注文した際は、ビュッフェ形式でサラダバーがついています。ですが、感染防止対策として一時的に止めて、小皿でサラダ提供する予定です。少しでもお客様が安心して食べることができるよう試行錯誤している最中です」。
 「この自粛で皆さん本当にストレスも溜まっていると思います。当店はまだ入店できませんが、デリバリーで変わらぬ味を提供しておりますので、少しでも弊店の料理を食べてストレス発散ができれば嬉しい限りです」と語った。
 エスパッソ和およびリベルダーデのラーメン和は、火曜日が定休日。パウリスタのラーメン和は、月曜日が休みとなる。営業時間は、第一部は11時30分~15時まで。第2部は17時30分~21時まで。ただし、金土日は21時30分まで営業。電話注文すれば配達をするが配達料がかかる。もしくは店頭で持ち帰り、IFOODSでの注文も可能。
 エスパッソ和への直接注文は(定食の注文・電話/ワッツアップ=11・3208・6177)か、(ケーキの注文電話/ワッツアップ=11・3203・1588)まで連絡を。

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博多一幸舎=独自の防疫対策で来客対応=宅配向け新メニュー開発も

アクリル板が設置された一幸舎の店内の様子

アクリル板が設置された一幸舎の店内の様子

 サンパウロ市リベルダーデ区の豚骨ラーメン店『博多一幸舎』では、衛生基準に従い、客席数を41席から14席に減らし、感染予防距離の客席間隔1・5mを保持。店独自の取り組みとして卓上にアクリル板の仕切りを設置した。
 店内飲食が解禁された6日昼の客入りは少なく、マネージャーの恩田快生さん(33、東京)は「出かけることに不安の多い人がまだ多いのでは。安心して利用してもらえる様に店内環境を整えてあるので、ぜひ出来立ての美味しいラーメンを食べに来て欲しい。週末に期待ですね」と話す。
 同店では営業規制期間中の施策として宅配サービスの利用も受け付けるようになった。宅配メニューには、豚骨ラーメンなどの通常メニューに加え、博多一幸舎特製チャーハンや豚骨出汁を使ったカレーライス、中華弁当など宅配に向いた新商品が追加されている。恩田さんは「コロナ前に比べ非常に厳しい営業環境ですが、出来る限りの営業努力をしたい」と語った。

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甚六は法令順守で開店=「閉めたらもっと地獄」

 サンパウロ市リベルダーデ区の日本料理店「甚六」は政府の感染防止令に遵守しながら6日より開店するという。
 オーナー兼料理人の兵藤陽子さんは、「条件付きですが、やっと店を開けることができます。政府の感染防止令を守ってお昼の3時間は開店します」と語る。
 甚六は、エスパッソ和同様にコロナ対策を徹底しているという。「感染防止策も色々決まりがあり大変です。10席ある客席も5席しか使えません。持ち帰りの弁当を引き続き販売しつつ来客も対応します。売上がかなり落ちているので、開けても地獄ですが、閉めたらもっと地獄なので…」と現況を語る。
 甚六は11時30~14時30分まで入店が可能。商品持ち帰りの場合は店頭受け渡しのみ。持ち帰りは月~土曜日まで11時30分~14時30分、18時~21時まで営業。注文の電話は(11・3207・8078)まで。