東西南北

 サンパウロ市カーニバルのデスフィーレ(パレード)に出場するエスコーラ・デ・サンバ(サンバチーム)が「来年のカーニバルは5月に開催してほしい」と、主催者である市に希望していることがわかった。通常は2~3月。20日にスペシャル・グループに属するチームの連合会「LIGASP」の会合で意見でまとまった。同連合会はすでに「我々はパレードを行える状況にない」との声明を発表し、ブルーノ・コーヴァス市長にも具体的に提案を行う方向だ。現在の状況を考えると仕方がない部分もあるが、「復活祭(3月末から4月)の前に行う謝肉祭が本来のカーニバル」。復活祭の後にやるのはチョット不思議なもの。それでも「中止」よりは良いか。あと、全国的にどうなるかも気になるところだ。
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 昨日付でも報じたように、新型コロナウイルスの緊急援助金を受け取るためのネット口座で、不正な動きがあるものを連邦貯蓄銀行(CAIXA)が凍結した。そのため、22日には早速CAIXAの前に長蛇の列ができる光景があちらこちらで見られた。不正受給はいけないことだが、悪くないのに口座凍結をされてしまった人にとっては、金を受け取れないだけでなく「悪事を疑われた」という気にもなり、二重の意味で不快。実害が少ないと良いが。
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 サンパウロ市では2つめとなる、コロナウイルスのワクチンの治験が今週からはじまっている。世界保健機関(WHO)によると、現在同機関に166のワクチン候補の登録があり、そのうち5つが最終テストの段階に入っているという。その中のふたつがサンパウロ市で治験中のもの。「どれでもいいから早く実用化して」と、皆が願っている。