《ブラジル》選挙に熱中しすぎてコロナ感染拡大?=キャンペーンを中止した市も

マカパーでの外出規制厳格化を報じた28日付G1サイトの記事の一部

 統一地方選投票日まで2週間余りとなり、候補達の動きも活発になっている。だがキャンペーンによる人混みで密集、密着が起きたのか、新型コロナウイルスの感染者や死者の増加が起きている州や市が増え、選挙キャンペーンの中止命令が出たりしている。
 28日付G1サイトが報じたのは、アマパー州州都マカパーの例だ。同市では感染者や入院患者が増えたため、28日から7日間、人混みが生じるような活動や、バーやショーハウスなどの営業停止を命じる市長令が出た。市長令発令は州政府の指示で、人混みが生じるような活動には青空集会での選挙キャンペーンなども含む。夜9時以降に公共の場にいる事や、お盆にあたる11月2日の墓参りも禁じられた。
 店内の消毒や社会的距離の確保、公的な場所でのマスク着用なども義務で、違反者には1最低賃金の罰金が科される。

 保健省のデータでは、18~24日(感染学上の第43週)の感染者が前週より多い州が21、死者が増えた州も11ある。同週の新規感染者は前週より10・3%多い15万6273人で、4週間続いた減少が途絶えた。死者は前週より7・2%減の3228人で、減少傾向を維持した。
 新規感染者増が著しい州と増加率は、パラー85・4%、セルジッペ56・2%、リオ50・2%、アマゾナス39・8%など。
 24日の数を17日の数で割った際の感染者と死者の増加率が5・1%と4・5%で全国一のリオ・グランデ・ド・スル州は、新規感染者が27・8%、死者は15・5%増えた。
 新たな死者増加率は、アマパー66・7%、アクレ40%、パラー32・3%、トカンチンス21・2%、アマゾナス20%などが目立つが、絶対数ではサンパウロ州(感染者2万6621人、死者734人)が最も多い。