東西南北

 米国大統領選はジョー・バイデン氏が選挙人の過半数を獲得との見通しが強まったが、それを認めたくないトランプ大統領の抵抗ぶりが国際的にも大きな話題となった。5日夜には「バイデン氏側に明らかな不正がある」と記者会見を開き、「正当な票だけなら楽勝」と語ったものの、米国の3大テレビ局はいずれも、「証拠がないのに不正を主張」とテロップを出した上、会見中継を打ち切るという異例の事態が起こった。実はブラジルでも5日昼、グローボ局のキャスター、マジュ・コウチーニョが、セルタネージョで古くからの有名曲「エヴィデンシア(証拠)」の一説を引用してトランプ氏を批判する一幕があり、話題を呼んだ。票の数え直しなどで正式な当選発表はまだ先というから、「トランプ騒ぎ」が週末も続きそうだが、果たして。
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 この米国大統領選の一方で、ボルソナロ氏の今後の言動も注目される。5日は、セントロン所属の次期下院議長を狙うアルトゥール・リマ氏らとともに、アラゴアス州でのサンフランシスコ川の疎水路開通式に参加。そこで同席したフェルナンド・コーロル元大統領を、「ブラジルのために戦った」と讃えて波紋を呼んだ。というのも、政界浄化のために立ち上がった印象を持たれているボルソナロ氏が、汚職で罷免されかけた大統領を讃えたからだ。長男フラヴィオ氏がラシャジーニャで起訴された直後だけになおさらといえそう。
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 5日のサッカーのブラジル杯。パルメイラスはブラガンチーノに2戦連続で勝利し、ベスト8進出を決めた。これで8強が揃い、パルメイラスの他にサンパウロ、グレミオ、クイアバー、フラメンゴ、インテルナシオナル、セアラー、アメリカMGが準々決勝に進んでいる。同杯の優勝チームは来年のリベルタドーレス杯の出場権を得る。