佛心寺で『奏音書詩』公演=書と音楽の即興ライブ

左から金田、田原副住職、吉沢3氏

左から金田、田原副住職、吉沢3氏

 ギタリストの金田聖治さんと造形作家の吉沢太さんが先月29日、サンパウロ市の曹洞宗佛心寺で書画ライブパフォーマンス「奏音書詩」を行った。
 「奏音書詩」は、書画を即興で大書し、それに合わせて楽曲を奏でるという趣旨のライブ活動。今回は吉沢さんが佛心寺の内壁に「奇襲(ゲリラ)雨 移民大国 菴羅(マンゴ)生る」と大書するのに合わせて、金田さんが即興のギター演奏を行った。ライブの様子は動画共有サイト「YOUTUBE」に公開中。

 公演後、吉沢さんは「佛心寺に自生するマンガの木に感銘を受けた」と話し「私達は奇襲雨のごとき新型コロナウィルスによって日々の営みが脅かされ、不安を抱えている。その一方で、移民大国の大地に力強く根付き、実を生らした菴羅の姿があり、この地に生きる者として力づけられる思いがした」と俳句に込めた思いを語った。
 金田さんの演奏は吉沢さんの俳句内容から着想を得て即興で行われ、公演後に曲名『ORAÇÃO』(祈り)と名付けられた。
 パフォーマンスの舞台を提供した曹洞宗佛心寺の田原良樹副住職は「活動の場に佛心寺を選んでもらえ光栄。今後も創作活動を志す多くの方に寺を活用していただきたい」と語った。