東西南北

 57市で市長選の決選投票が行われた翌日の11月30日、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事が、サンパウロ州のコロナウイルスによる外出自粛規制を黄レベル(5段階中3段階目)に厳格化すると宣言した。これに関する州民の反応は、「予想通り」という感じで特に驚きもなかった。規制されたとはいえ、ショッピングや商店街も閉まるわけではないから、買い物やクリスマス気分は楽しめるし、年越し前に美容院などにも行けるから気は楽だ。緩んだ気持ちを引き締める意味では有意義だが、営業再開後も「ガラガラ」という話は聞いても、混雑した話は聞いたことがなかった映画館などの文化施設の再閉鎖は多少違和感がある。この辺りも今後、経験から学んでいくべきか。
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 大サンパウロ市圏では11月30日午後、激しい雨が降り、カンタレイラ水系でも20ミリを超える降雨を記録したが、それと同時に、冠水や倒木の被害が相次いだ。レジス・ビッテンコート高速道などでは冠水が起き、一時、車の走行が差し止めになったし、リベイロン・ピーレスでは土砂崩れも報告された。また、サンパウロ市では倒木による苦情が91件起きたという。予報だと、4日までは連日15〜25ミリの降水が予想されているので、外出の際は気をつけて。
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 11月25日に急死し、全世界に悲しみを与えたマラドーナが、亡くなる1週間前に自宅で転倒し、頭を強打していたことがわかった。彼は11月初旬に硬膜下血腫の手術を受けており、この転倒が頭部にかなりのダメージを与えていたことが考えられるが、主治医は転倒したことを知らなかったという。主治医は現在、死亡当日の対応のあり方などから、職務怠慢や過失致死の疑いで捜査を受けており、状況がさらに複雑になっている。