小さな配慮で互いを守ろう

新型コロナで変わった日常の光景(Rovena Rosa/AgenciaBrasil)

新型コロナで変わった日常の光景(Rovena Rosa/AgenciaBrasil)

 新型コロナの感染拡大で、予想できない悪影響が広がった今年。最近の感染再拡大で、ナタルや新年には会えると思っていた家族にも会えないと肩を落としている人も多い。
 新型コロナに関する研究は進み、最も原型に近いウイルスはインドやバングラディシュで確認されたもので、昨年の半ば過ぎには感染が起き始めていたとも。
 他方、マスクの効用が言われ始め、着用を義務化した自治体も多く、マスク姿の人が道を行き交う。その一方で、海洋生物の胃袋から使い捨てマスク発見との報道や路上に落ちたマスクを見る機会も増えた。
 マスク投げ捨ては、その後何が起き、誰が触れるかを考えず、義務遵守や自分を守るための役目を終えたから不要という考えの表れではなかろうか。コロナ禍の中では、唾を吐く行為など同様、他人や環境への影響を忘れた行為といえる。
 他方、パンデミック初期から、ごみ袋の口を固く締め、アルコールで消毒後、ごみ収集者への謝辞を添えてごみを出している人もいる。先日は、コロナ感染症患者がいる家庭は、ごみ袋を消毒した上、赤いビニールテープを貼って、ごみ収集者やごみ処理場の人への感染を防ぐ工夫をという記事も見た。
 新型コロナの感染拡大の中で戦うヒーローというと、医療関係者や交通機関職員などが頭に浮かぶ人が多いだろう。コロナ感染を怖れて再生資源ごみの分別場が機能停止とか、感染者が出て食肉加工工場が操業停止などの報道にも胸が痛む。
 実際には、生活の様々な場面に、コロナとの戦いの最前線があるのだ。
 皆の健康や日常を守るために戦ってくれている人達や身近な人達を守る意味でも、手洗いや消毒、マスクその他に配慮し、感染を避け、広めない生活を心掛けたい。(み)