■訃報■ブラジル三田会名誉会長 石井賢治さん

石井賢治さん

石井賢治さん

 「ジョイアロレーナ石井宝石店」を経営する傍ら、ブラジル三田会名誉会長、長野県人会元会長を務めてきた石井賢治さんが、17日8時58分にサンパウロ市内のイスラエリタ・アウベルト・アインシュタイン病院で癌により亡くなった。行年88歳。18日に家族のみで告別式を行い、サンパウロ市内のゲツマニ墓地(Cemitario Gethsemani)に埋葬された。
 石井さんは1956年に慶応大学を卒業、自費渡航で移民船「第2回さんとす丸」でブラジル移住者として渡伯した。石井さんは学生時代、慶応大学體育會競争部で活躍。全日本陸上競技選手権大会にも出場し、2種目で優勝した。
 その後1950年にサンパウロで行われた国際ロードレース「サンシルベストレ国際レース」にオリンピック出場候補選手として出場し、10位になった。その際、華やかで先進的であったブラジルに惹かれ大学卒業と同時に単身移住した。移住後は陸上競技を通じて来伯する選手の相談や面倒も熱心に見ていた。
 移住当初は穀物販売店やマウアー農業共同組合、建設会社などで勤務後、南米銀行の宮坂国人氏に勧められ宝石販売業に従事した。その後に独立し「ジョイアロレーナ石井宝石店」を経営した。
 石井さんは2カ月前から癌治療の為、同病院に入院していたが、容態が悪くなり息を引き取った。
 尚、偲ぶ会や四十九日などの予定はまだ決まっていない。