東西南北

 21日、インド中部の都市プネーにあるセーラム研究所の工場で火災が発生した。この工場は、イギリスのオックスフォード大学とアストラゼネカ社が開発している新型コロナの「オックスフォード・ワクチン」製造工場として知られている。現在は同ワクチンのブラジルへの輸出が遅れており、ブラジルのワクチン計画が狂っているため、この火災によってさらに遅れるのではないかと懸念されたが、火災が起きたのは別のウイルスのワクチンを製造していた部署で、コロナワクチンへの影響はないという。同研究所は世界一の規模を誇り、様々な病気に対するワクチンをひと月に5千万回分のペースで製造している。工場が全焼し、製造ラインが止まれば、ブラジルのみならず、世界的に大打撃を受けるところだった。
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 19日、コロナのワクチン接種が行われているリオ市の医療機関に、ボルソナロ大統領派として知られるリオ州議のマルセル・カストロ氏(ブラジル労働党・PTB)とその側近が列に割り込み、接種を試みたが、拒絶された。カストロ州議は最初、接種現場の録画を無断で行い、禁止されていた。撮影には許可が必要なことも、現在の接種対象者が医療関係者や施設に入っている高齢者などであることは事前に知らされているはずだが、州議でこの行動とは。
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 20日のサッカーの全国選手権。サンパウロは本拠地モルンビ・スタジアムでの首位攻防戦、対インテルナシオナル戦でいいところなく、1―5で惨敗し、首位から陥落した。19歳のセンターフォワード、ユーリ・アルベルトに後半15、21、23分と立て続けに3得点を決められ、万事休すだった。勝ったインテルは破竹の7連勝中だ。