《ブラジル》コロナバック用の有効成分が3日と10日に到着=ワクチン1730万回分

ブタンタン研究所のロゴ入りの予防接種ワクチンを見せるマカパー市の医療従事者(Prefeitura de Macapa/Divulgacao)

 サンパウロ州のジョアン・ドリア知事が1日、新型コロナの予防接種ワクチン、コロナバックの国内生産用の原材料(有効成分、IFA)5600リットルが10日までに到着すると発表したと同日付現地サイトが報じた。
 コロナバック原材料の輸入は中国外務省の許可が遅れ、多くの人の気をもませたが、1月末に中国が有効成分5400リットルの輸出を許可。3日夜、サンパウロ州カンピーナス市ヴィラコポス空港に到着する事になった。
 ドリア知事が1日に発表したのは中国側が2回に分けての納品をと要請した残りの5600リットルで、10日までにサンパウロ州に到着する予定だ。
 これらの原材料はブタンタン研究所に運ばれ、輸送時の管理状況などを点検後、加工される。

 3日到着分からは860万回分、10日到着予定分からは870万回分のワクチンが作られる。加工作業は25日に始まり、1日60万回分を生産。3月中に全ての有効成分を加工し終えるため、既に8千リットルの有効成分を購入するための交渉を始めている。
 ブタンタン研究所は4月までに4600万回分のワクチンを納品するとの契約を結んでおり、1月18日に完成品として輸入した600万回分、4日後には国内生産分90万回分など、計870万回分を納品している。
 ブタンタン研究所は1月末、5400万回分のワクチンを国外または国内の自治体に売却する可能性を示唆し、保健省が4600万回分のワクチン購入契約を決めた際、計1億回と口約束した分の購入の意思の有無を確認。保健省は2日にこの分の購入契約を結んだ。同研究所はこの分も7~8月に納品する予定だ。