《ブラジル》コロナ悲話=夫と妻が20分差で死亡=経営していた工場には強盗

亡くなったカルロスさんとリヴィアさんの写真と、事件について報じるアナウンサー(2月24日付G1サイトの記事の一部)

 ブラジル北東部のパライバ州で、新型コロナ感染症で入院していた夫婦が僅か20分差で相次いで亡くなった上、夫婦が経営していた工場と自宅が強盗被害に遭うという悲話が生じた。
 自動車関連の工場を経営していたジョゼ・カルロスさん(36)とリヴィア・ゴンサルヴェスさん(35)が亡くなったのは2月22日。二人は、パライバ州の中でも集中治療室の占有率が高い、セルトンと呼ばれる地域のカジャゼイラス市の病院に入院していた。
 まだ10代の娘二人を残し、互いに後を追うようにして逝った夫婦の話はそれだけで涙を誘う。その上に、その直後の2月24日未明、二人が経営していた工場と、同じ建物の中にあった自宅が強盗に襲われ、市民達の心痛も増した。

 カルロスさんの父親のジョゼ・カルタクソさんによると、工場や自宅の扉はこじ開けられ、監視カメラも持ち去られていた。現場は何もかもが壊され、めちゃくちゃで「何から手を付けたらよいかわからなかった」という。
 工場の方は、壁に作り付けの棚の中にあったものも含め、仕事用の機材がごっそり持ち去られており、自宅の中も物色されて、テレビなどが奪われたという。
 捜査を担当する市警警部のクリスチアナ・ピレス氏は、機材を盗んだ手口などから、この犯罪は計画的で、この業界になじみのある人物の仕業だと見ている。同警部は地域の同業者らに、盗品と思しき機材を売りつけてくる人物がいても購入せず通報するように依頼した。(2月22,24日付G1サイトより)