「ブラジル感染爆発は隣国の脅威」=あのベネズエラが国連に介入要請

ロシア製ワクチンのスプートニクVの1回目を摂取するニコラス・マドゥーロ大統領(@NicolasMaduro)

 ベネズエラが10日、ブラジルでの新型コロナの感染爆発は隣国にとって脅威だと主張し、国連に介入を求めたと11日付ブラジル国内サイトが報じた。
 ブラジルは10日、1日の死者が2286人という新記録を更新。直近7日間の死者も1626人/日で、記録を更新中だ。
 1日の死者が2千人を超えた国はブラジル以外に四つある。だが米国以外は前日までの分が一気に加算されたもので、前日の1972人に続く大幅な死者増加は、南米を含む国際社会の懸念の的だ。
 ベネズエラはブラジルと国境を接しており、ブラジルでの感染爆発は対岸の火事とは言えない。同国はアマゾナス州で医療崩壊が起きた時には酸素を供給してくれている。
 同国はグテーレス国連事務総長に、「ブラジルが感染爆発の現状を認識し、その責任を認めると共に、この大災害(感染爆発)をコントロールし、南米諸国を保護するように仕向けるよう」要請したという。

 同国のホルヘ・アレアサ外相は自身のツイッターに、6日付でグテーレス事務総長に送った文書の写しも掲載。その文書によると、マドゥーロ政権は国連がブラジル政府、特にジャイール・ボルソナロ大統領と共に大至急、ブラジルのコロナ禍の深刻さを認め、隣国と共に新型コロナの抑制のために協力するよう要請していた。
 同国政府は、「ブラジルの感染爆発はボルソナロ大統領の対応が非常に遅く、怠惰である事が原因で、ボルソナロ氏はコロナ禍が最も深刻な時に国民の命を救うための対策を講じるための最大の障壁」「ボルソナロ大統領と同政権は国、地域、国際社会の抑制努力の最大の敵」との表現でボルソナロ氏を批判している。