《ブラジル》サンパウロの国際空港で人質事件=犯人はパラナ州の警察官

 11日、サンパウロ州グアルーリョスの国際空港で、空港の女性従業員を人質にとった男が、「爆弾を持っている」と宣言し、空港内が騒然となる事件が発生した。容疑者はまもなく投降、逮捕され、女性は無事だった。12日付現地紙が報じている。
 事件は11日夜、グアルーリョス空港第2ターミナル内の出発ラウンジで起こった。36歳の男性が、GOL社の女性職員の首に鉛筆(ペンとの報道も)を突きつけ、「鞄の中に爆弾を持っているぞ」と叫んだため、ラウンジ内が騒然となった。

 当初、「犯人は刃物を持っている」との噂も広がり、乗客や職員らが遠巻きにして眺める状態になったが、携帯電話で上司から説得され、駆けつけた連警とも言葉を交わした後に投降、逮捕された。女性職員にけがはなかった。
 この容疑者は犯行中、「投降するから連邦警察を呼べ」と叫び、汚職その他の言葉も発した。また、犯行中、警官であることも明らかにしており、逮捕後の捜査で、パラナ州警察官であることが判明した。パラナ州環境警察は12日、サンパウロ州にスタッフを派遣し、男性の状況を把握すると共に、必要な措置を採ると発表した。
 容疑者はバイア州にいる親戚を訪問する途中で、急に取り乱したとされている。パラナ州環境警察では7年間勤務しているが、上司や同僚によると、優秀で問題を起こしたことはなかったという。