《サンパウロ州》ボツカツ市で実験的一斉接種=今度はOxfordワクチンで

保健省のプロジェクトで使用されるオックスフォード・ワクチン(Tania Rego/Agencia Brasil)

 保健省が28日、サンパウロ州ボツカツ市で、オックスフォード大学とアストラゼネカ社が開発し、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が治験と国内生産を担当しているオックスフォード・ワクチンの実験的一斉接種を行う意向である事を発表した。
 オックスフォード・ワクチンは保健省が最初に契約した新型コロナワクチンで、ブラジル国内でも正式に登録が認められている。
 保健省のプロジェクトは、コロナワクチンを一斉接種した場合の感染抑制効果を確認する事と、オックスフォード・ワクチンが変異株に対してどの位の効用を発揮するかを確認する事を目的としている。
 同市の人口は14万8千人だが、接種を受けるのは18歳以上で、ワクチン接種を受けていない市民10万6千人だ。プロジェクトでは、短期間の内にこれらの市民にワクチンを接種し、一斉接種を行った場合に感染者や死者の数がどのように推移するかを確認する。

 また、感染者が出た場合は全員について、どの型のウイルスに感染したかを調べ、変異株による感染状況を把握すると共に、変異株に対するワクチンの効用も確認する。
 このプロジェクトは、オックスフォード大学とアストラゼネカ社、Fiocruz、ゲート財団、州立パウリスタ総合大学(Unesp)、ボツカツ市役所、ボツカツ医科大学付属クリニカス病院の協賛を得て行われる。
 プロジェクトの実施期間は、接種からその後の経過観察までを含めて8カ月間で、開始時期は近日中に発表される予定だという。
 サンパウロ州セラーナ市では、ブタンタン研究所が治験と国内生産を担当しているコロナバックを使った、実験的集団接種「S計画」が行われ、接種後の経過観察などが続けられている。(28日付アジェンシア・ブラジル、同エスタード紙より)

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