《ブラジル》サンタカタリーナ州=青年が山刀で保育園襲撃=園児3人と職員2人が死亡

午後の担当のため、自宅に居て悲鳴を聞き、警察に通報した保母(4日付G1サイトの記事の一部)

 サンタカタリーナ州西部サウダーデ市で4日、18歳の青年が保育園に侵入し、持参した山刀で園児や教職員を襲った後に、自殺を図り、病院に運ばれるという事件が起きたと同日付現地サイトが報じた。
 事件が起きた「アクアレラ」保育園では生後6カ月から2歳までの子供を預かっている。犯人が園児たちに向かって切り付け始めたのを見た保母達は、大急ぎで子供達を隠れさせたが、1歳7カ月のサラ・シェンちゃんと1歳9カ月のムリロ・マシング君、1歳8カ月のアナ・ベラ・デ・バロスちゃんの3人は逃げきれず、凶刃に倒れた。
 同園で約10年のキャリアを持ち、授業中だった保母のケリー・アニエセヴィスキ氏(30)が即死。職員のマルラ・レネル・コスタ氏(20)は病院に運ばれたが、助からなかった。

 同市から約70キロのシャペコ市の警察署に通報が入ったのは10時半過ぎ。近所の人や保育園の職員達が、男が園内に入り込み、山刀で園児や教師を襲っていると告げたため、警官が駆け付けたが、教室は鍵がかけられており、警官が踏み込んだ時には、ケリー氏と園児1人はこと切れていたという。
 現場には消防も駆けつけ、現場を隔離。犯人は首から血を流して床に倒れていたが、まだ生きていたため、ピニャルジーニョ市の病院に運ばれたが重体だという。
 犯行の動機などはまだ不明だが、事件を知ったダニエラ・レイネル州知事は、深い哀悼の意を表すと共に、3日間の服喪を宣言した。

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