《ペルー大統領選》大接戦の開票がようやく終了=カスティジョ氏優勢で確認へ

 稀に見る大接戦となったペルー大統領選は15日、投票日から9日を経てようやく集計が終わり、急進左派のペドロ・カスティジョ氏(自由ペルー)がケイコ・フジモリ氏(人民勢力党)をわずかに上回った。だが、当選者確定は、票の有効性を疑う訴えに応えた再確認の後となる。16日付現地紙が報じている。
 ペルー大統領選の決選投票は6日、カスティジョ氏とケイコ氏の間で行われた。同選挙では、かねてから接戦が予想されていたが、投票日当日の出口調査ではケイコ氏が僅差で勝利すると予想されていた。
 だが、農村部で強いカスティジョ氏が、開票率95%を超えた時点でケイコ氏を逆転。これに対してケイコ氏がカスティジョ氏側の不正を訴えたことと、在外投票分の到着・開票待ちとなり、9日頃から開票作業がかなり遅くなっていた。

 開票率が100%となったのは15日で、結果はカスティジョ氏が50・125%、フジモリ氏が49・875%、得票差は4万4058票で、カスティジョ氏がわずかに上回った。
 だが、ペルーの選挙委員会はカスティジョ氏の勝利宣言を出していない。それは、ケイコ氏側が訴えている得票無効の訴えがあるからだ。ケイコ氏は先週の時点で902地区、約20万票の無効を訴えていた。現時点では不正は見つかっていない。
 この確認作業にかかる期間は2週間といわれている。