《ブラジル》コロナバックの致死回避率は97%で1位=高齢者感染防止率は低いが

 中国製のコロナワクチン「コロナバック」が、ブラジル国内で使用されているワクチンの中で、致死回避率が最も高いことが、研究結果で明らかになった。19、20日付現地紙、サイトが報じている。
 このことは、保健省全国保健福祉局元局長で、現在は最高裁の保健統括サービス局長のワンデルソン・デ・オリヴェイラ氏が、統一医療保健システム(SUS)のデータを使って行った調査で判明した。
 それによると、2度目の接種から2週間を経た場合、「死に至ったり入院が必要となるような重症化」をコロナバックは97%まで避けることができるという。英国アストラ・ゼネカのオックスフォード・ワクチンの場合は90%、米国ファイザー社製が80%、スイスのヤンセン社製が85%。正式な緊急使用許可が下りておらず、厳しい制限付で限定的な輸入が認められたロシア製のスプートニクVが85%となっている。

 他方、コレイオ・ブラジリエンセ紙によると、マルセロ・ケイロガ保健相は、高齢者への効用の低さから、コロナバックの購入契約を現在結んでいるものだけとし、アストラ・ゼネカとファイザーのワクチンやブタンバックの購入強化を考えているという。
 コロナバックのコロナ感染防止率(医師の対応や入院を必要としない程度の感染の場合)は50・38%だが、高齢者への感染防止効果は低く、75〜79歳で48・9%、80歳以上だと28%だとする別の研究報告が出ている。
 なお、世界保健機関(WHO)は今月、18歳以上の成人へのコロナバックの緊急使用を正式に認めている。

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