安心して歩けるリベルダーデ街に

防犯カメラアプリの映像

防犯カメラアプリの映像

 先日、サンパウロ市ジョアン・メンデス広場のポルキロで同僚男性と昼食をとり、新聞社へ戻るためリベルダーデ大通りを歩いていたら、不意に背後から左ポケットに手を突っ込まれ驚いた。
 スリだ。幸いポケットには何も入っておらず、スリ犯は何も得ることなく逃げていった。昼間、大の男が2人並んで歩いていてもスリに遭うようになったかと、コロナ禍後の治安悪化に少なからず衝撃を受けた。
 リベルダーデ再開発計画では街全体87カ所に防犯カメラを設置する予定で、既に24カ所に試験的に設置した。防犯カメラ映像は携帯アプリを通じて24時間リアルタイムで確認が可能で、映像記録は3日間保存される。街角で犯罪が行われた際の犯人特定が容易になれば犯罪抑止効果が期待できる。
 再開発計画の主目的は日本人移民の歴史を後世に伝え、日本文化の発信地として魅力的な街にすること。だが、それ以前に「安心して歩ける街」実現に期待は募る。(石)