■訃報■パラグァイ 坂本邦雄さん

坂本邦雄さん

坂本邦雄さん

 当紙へパラグァイに関する寄稿をしていた坂本邦雄さん(神奈川県出身、パラグァイ在住)がアスンシオンの自宅で26日午前11時、老衰のために亡くなった。行年92歳。同日18時から葬儀が行われ、27日にヴィラ・エリサ市のパルケ・セレニダッド墓地で行われる予定。埋葬時間は未定だという。
 坂本さんは神奈川県出身で、1932年に3歳で家族と共に伯国サンパウロ州のコーヒー農園に配耕された。その後、宮坂国人氏の呼びかけで1935年に一家でパラグァイへ転住。36年、ラ・コルメナ移住地へ第一陣として入植した。
 1954年、公認会計士の資格を取得。ラ・コルメナ農協専務理事を務める。その後アスンシオンにて日本海外移住振興会社、海外移住事業団、イタプア製油会社CAICISAに勤務し、移住関連の事業に携わる。1974年から1992年までは、住友商事のアスンシオン連絡員を務めた。
 1959年に公証翻訳人の資格取得してからは種々の法令、法規、フアン・マヌエル・マルコス著『ギュンターの冬』を含む書籍の邦訳も手掛けてきた。最近はパラグァイの大文豪、故アウグスト・ロア・バストスのセルバンテス文学受賞作『Yo el supremo (余は至高の総統なり)』の翻訳出版に挑んでいた。