《ブラジル》トヨタがソロカバ工場の生産能力強化=3交替制再開で450人採用

トヨタが3交替制再開と報じるソロカバ市の公式サイト

 トヨタが2日、サンパウロ州ソロカバ工場で3交替制を再開させて生産体制を強化し、来年度の生産台数を15万2千台に拡大する意向である事を明らかにしたと、2、3日付現地紙、サイトが報じた。
 同社は19年7月から3交替制を停止していたが、ブラジル国内およびラ米地域の需要の高まりに対応するため、来年1月から3交替制を再開し、同工場の生産能力を現状の12万2千台から15万2千台に高めるという。
 このため、生産ラインに加わる従業員を450人、その他の部門や部品などを供給する会社などの補強のための人員を400人募集する意向も表明。生産ラインの従業員の募集は9月から始める予定である事も明らかにした。増産が予定されているのはYaris、Etios、Corolla Crosだ。

 自動車業界は新型コロナのパンデミックの中、チップその他の部品の供給が途絶えて、集団休暇を採用したりする必要に駆られているが、トヨタは部品供給などの問題が他社ほど深刻ではなかったとされている。
 トヨタは同工場の他、インダイアツーバ、ポルト・フェリス、サンベルナルド・ド・カンポの3工場(全てサンパウロ州)を有しており、従業員総数は5330人に及ぶ。
 3交替制の再開や生産能力拡大の意向は、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事に報告された。ソロカバ市もこの決断を歓迎し、公式サイトで9月から人員募集が始まる事などを報じている。
 なお、1日にはCaoa社もゴイアス州アナポリス市の工場で今週から2交替制を復活させる事と、385人を採用した事を発表。同工場はHyundaiとCheryの車を生産している。