《ブラジル》大統領次男の元職員8人に別職で不正疑惑=大統領前妻の親類込みで

 ボルソナロ大統領次男カルロス氏が、リオ市議付き職員として他の職に従事している人物8人を雇っていることが判明したと、21日付現地紙が報じている。
 これは、カルロス氏が行っていると疑われている、幽霊職員による給与のキックバック(ラシャジーニャ)の疑惑に関するリオ州検察局の捜査の結果、明らかになったもので、グローボ紙の報道を契機として一斉に報じられた。
 検察によると、カルロス氏の職員の中には、労働省が管轄する全就労・失業者台帳(Caged)に正規雇用者として登録されており、市議職員の職務規定に反することが明らかな人が8人おり、その中に、ボルソナロ大統領前妻のアナ・クリスチーナ・ヴァレ氏の親類が含まれているという。これらの人物は全員、幽霊職員とみなされている。

 リオ検察局とカルロス氏の弁護人は、この情報はまだ守秘事項だとして、直接的なコメントを避けている。
 ラシャジーニャはそもそも、カルロス氏の兄のフラヴィオ現上議がリオ州議時代に行っていたと見なされたことでリオ州検察局に注目されたものだ。これまでに行われた捜査では、フラヴィオ氏が州議時代に関係した、100人を超える人物や企業の銀行口座を通して行われた6万7552件に及ぶ不審な金の動きについて、追跡調査が行われている。
 情報開示された口座には、下議時代のボルソナロ大統領の職員として8年間務めた、アナ・クリスチーナ氏の姉妹のアンドレア・シケイラ・ヴァレ氏に絡んだものも含まれている。